LITTLE BUSTERS 09ムーンダスト〜ヌック・イン・ザ・ブレイン(鳥取)
ムーンダスト(鳥取)
1年間の活動休止を経て、ピロウズ が帰ってきた。Clean Slate Revolutionはバンドのブランクを全く感じさせないほど爽やかで突き抜けている。4期の始まりだ。
About A Rock'n'Roll Bandのただ純粋なロックンロールが鳴り響く。25周年を飾るにふさわしい重みを持っている曲だなと改めて実感する。待っていた甲斐があった。信じていた甲斐が。
やっぱり何があってもピロウズ はカッコいいんだよ。
アネモネが流れる頃に目指していた鳥取砂丘に着く。有名観光地は一度は来てみるもんだね。見慣れないスケールの光景にただただ感動する。
目に見える範囲をひたすら散策する。大陸から日本海を渡って吹きつける冬の高気圧を一身に受ける。思えば遠くまで来たものだ。
どんな靴を履いてても、気づけば僕の足跡。
ストロール・アンド・ロール(鳥取)
ここまで来たらもう本当に宛ては無い。ただ行けるところまで行くだけだ。ピロウズ の曲が導く場所まで。
ストロールツアーは長野市までライブを見に行った。2016年の5月8日。ゴールデンウィークの最終日。連休中は全てバイト先の旅館に泊まり込みの働き詰めで疲労のピークだった。
午前中まではバイトだったので限界の体にムチを打ち、最後の一踏ん張り。ライブが待っているぞ。
片付けの最中からずっと鼻水が止まらない、重度の花粉症なので、いやー今年の花粉はキツイっすねーとか笑ってたらライブから帰ってきて発熱して2日寝込んだ。単純に体がバカになっていただけだった。
当のライブについては今も忘れられない。数曲演奏した後、恒例のやけに長いチューニングタイム中にそれは起きた。
微妙な間を埋めるように観客席からポツポツと呼びかけが起こる。そして1人が「さわおー!」と呼びかける。
会場に緊張が走る。やけに気まずいチューニングタイム。やれやれこんなに有名な話なのに未だに居るのか。嫌がらせとしか思えないね。そんな空気が伝わる。
重い沈黙を破ったのはさわおさんだった。目線はペグに向けたまま口を開く。「別に俺呼び捨てにされてもキレないよ?そんなんでいちいちキレてたら保健所行きだよ笑(首輪を引っ張られるジェスチャーをしながら)」
え、マジ?
あーあれアリだったのかー。今まで不必要に緊張したり不快に感じてたってこと?さわおさんも逆に気にしてたんかな。
そんな思い出でした。
ヌック・イン・ザ・ブレイン(鳥取)
まだまだ西に走る。宛ては無いけど明確な終わりのある不思議な旅。
ヌックツアーは高崎から始まり、初めて体感する初日の熱気に衝撃を受けた。セットリストもヌックのスピーディーな曲達に合わせてアイシンクアイキャン、ライドン、スリーピーヘッド、アドバイスとバスターズの血管を破裂させる曲ばかり。
ライブが終わって兄や友人と凄かったヤバかったとしばらく興奮が冷めなかった。今でもフリーズで見てきたライブの中で最高の熱狂だったと言い切れる。
このアルバムで初めてツアーファイナルも行った。初日と最終日の両方に行けた思い出深いツアー。当然ファイナルのブルーレイも買った。
今までのピロウズ にまつわる出来事を思い出しながら車は進む。pulseのゆるやかな曲調は旅の終わりが近い事を告げているようだった。