LITTLE BUSTERS 01 ムーンゴールド〜リビングフィールド(群馬〜静岡)
ムーンゴールド(群馬〜埼玉)
中途半端に仕事を切り上げ、水金と有休を取ってしまった事に後ろ髪を引かれつつ会社の駐車場へ向かう。空を見上げると強く張り詰めた上弦の月が夕日と宵闇の間にぶら下がっていた。
会社の荷物を家に置き、ファーストアルバムの一曲目をかける。これが旅の始まりの合図だ。
ピロウズ を初めて聞いた日からムーンゴールドを手に入れるまでは長く間が空いた。高一の秋口あたり、ピロウズ はちょうど20周年を迎えていて当時高崎にあったタワーレコードにも特設コーナーが有った。そこで初めて新品のムーンゴールドを見つけて感動したものだった。
まあ実際に音源を手に入れたのは同時期に新しく建った市立図書館でレンタルしたCDなんだけど。高校生でお金なかったしね。でもCD自体は2年くらい前に近所のブックオフで帯付きを買ったよ。
色んなことに思いを馳せて高鳴る胸を押さえつつインターに入ったらETCレーンと勘違いして一般レーンを素通りしてしまった。慌てて次のスマートインターで降りて、更に慌てて下り車線で再入場しちゃって、最初に入った高崎インターから再スタートした。もう4曲もかかっちゃったよ。
埼玉入ったあたりであそこへ帰りたいが流れて、いや気が早えよと心の中で突っ込みつつ旅路を急ぐ。
まだ旅は始まったばかり。
ホワイト・インカーネイション(埼玉〜東京)
このアルバムこそ音源も込みで最も遅く手に入れたんじゃないか?車持つようになってすぐあたりで、当時住んでた松本の隣の市までブックオフ巡りに行ってついに見つけた気がするけど。
だから曲と共に過ごした時期はそこまで長く無くて、けれどサリバンとハレー彗星の原曲にいたく感動した事を覚えている。
一期の曲を通しで聴いてみると確かに当時の売れ線を意識してるんだろうなって気はして、ピロウズ の色よりも当時の音楽文化の印象を受けてしまう。
それでも後にセルフカバーされる3曲はやっぱり今のピロウズ の色に繋がる個性とカッコよさを持ってるし、さわおさん自身がやりたい音楽とバンドの方向性に挟まれてもがいてたんだなーって改めて思うね。周りはキャリアあるメンバーの中当時のさわおさんは20代前半だよ?自分も頑張らなきゃなー。
ここまではまだ見慣れた道で遊ぶ時によく通る圏央道。なんだかんだアルバム二枚で東京まで来れちゃうんだね、八王子だけど。
クールスパイス(東京〜神奈川)
このアルバムと出会った日は印象に残っているなー。兄貴が大学の夏休みで帰省してて、近所の中古屋に出かけたと思ったら興奮して帰ってきてついに見つけたぞって手渡されたんだよな。
NAKED SHUFFLEを聴いたあたりでもう今のピロウズ 感みたいなものが形になって来たんだなって印象を抱いた。あと個人的にアルバム全体の小洒落た雰囲気は結構好き。さわおさん自体もこのアルバム地味に気に入ってる感じあるよね?
クールスパイスまではそこまで聴き込んでないのにイントロ始まりでなんかピンと来てモノクロームラバーズのラララの入りを完全に合わせられた。そんな、20時20分の厚木インター付近。
厚木あたりもちょくちょく車で通るけど毎回思ったよりマンションいっぱいあるなーと思う。
製造業とか研究所とかあって、それを取り巻くサービスとインフラの労働需要があって金が流れて人が集まるんだろうなと思うけど厚木に降りた事ないし何があるのかは全くわからん。
海はある?根拠もなくある気がするんだよな。なぜか。
リビングフィールド(神奈川〜静岡)
リビングフィールドはピロウズ にハマった当初すぐに聴いたアルバムの一つだな。兄貴とフリクリ 一緒に見てライドン聴いて頭蓋をカチ割られたような衝撃が走り、一年以内には当時普及し始めたアマゾンで兄貴が片っ端から買った中の一枚。
ここまでが二期にくくられるけど大半が立派にピロウズ ピロウズ してるよね。始祖鳥は恐竜と鳥の境目だけどもうほぼ鳥じゃん?みたいな。
むしろ二期の洒落たムードと、三期のピロウズ を表す絶対的オリジナリティが良い塩梅で混ざり合ったこのアルバム一枚にしか無い独特な色を持っている気がするよ。
でもライブで演られることはほぼ無いのは残念だなー。ガールフレンドに至っては朝子ちゃんにあげるとか言われてるし。SHISHAMO大好きだから複雑な気持ちだけど。
ちょうど二期までの曲を流し終えたところで初日の宿に到着。その勢いのまま文章に起こしたらもう2時だ。明日はどこまで行けるかな。